実際に SQL Server 2000 を SQL Server 2005 にバージョンアップした際に気づいた新機能を紹介します。
まずはパワーアップした Reporting Services です。
Reporting Services とは SQL Server が搭載する帳票発行機能です。RDB や キューブ やその他諸々のデータを元した帳票をWebやExcelやPDFの形式で発行できます。帳票の作成には通常 Visual Studio を利用します。
たとえば Excel を直接キューブに接続すれば手軽にデータを視覚化し多角的な分析を行うことは可能なのですが、定型的な帳票を定期的に発行するという要件には Excel よりも Reporting Services のほうがマッチしています。
Reporting Services で キューブをソースにレポートを定義する場合、キューブからデータを取り出すために MDX(多次元式) という SQL によく似た文法の特殊なクエリ構文を定義しなくてはなりません。
SQL Server 2000 の Reporting Services では、帳票の作成環境である Visual Studio 2003 が MDX のクエリビルダ(GUI操作によるクエリ作成を支援する機能)を搭載していなかったという事情に因り、MDX は原則手書きでした。
分析すべきデータを用意しても、視覚化するためのツールのひとつである Reporting Service の開発生産性が今ひとつだったためにもどかしい思いをした方も居られるのではないかと思います。
SQL Server 2005 、というよりも Visual Studio 2005 と Business Intelligence Development Studio の新機能ですが、これらの新製品は Analysis Services Query Designer という名前で MDX のクエリビルダを搭載しています。これにより視覚的に MDX を定義することが可能となり、帳票開発者の負担が軽減されました。これからはより素早く新規の帳票を開発することができます。
しかし、もちろん、GUIベースの支援機能であるクエリビルダで定義可能な MDX には限界があります。クエリビルダでは実現できないような複雑な MDX を定義するためにはそれなりの知識が必要となりますから、継続的な学習は必要だと思います。
個人的にとても気に入ったのが Date Picker の搭載です。
帳票にパラメータとして日付を渡すことはよくあると思います。Date Picker とはドロップダウンのカレンダーを実現する UI です。
Reporting Services の利用者が Web の UI から日付を入力する際に、SQL Server 2000 の時代には、ただのテキストボックスに入力する必要がありました。これではユーザビリティが低いと云わざるを得ません。
SQL Server 2005 の Reporting Services では日付型のパラメータは Date Picker として利用者に公開されます。日付の入力がずいぶん楽になったと思います。